射出成形において金型内で均一に冷却することは樹脂内の残留応力の低減
並びに反り変形の抑制に効果的ですが、金型のレイアウトや製品形状、成形条件によっては実現が難しいのが事実です。
例えば、コップのように製品形状に高さがある場合
金型の設定温度と実際の温度で差が発生する場合があります。
なぜなら、金型のCavi側とCore側で金型表面から冷却配管までの距離が異なるためです
製品の肉厚を均一に設定すれば均一に冷却される、というわけではないのです。
温調機ではCave側とCore側で設定温度を変えることはできますが、著しく温度差がある場合
金型寸法がCaveとCore側で変わってしまい、ガイドピンのカジリ等が発生する恐れがあります。
均一に冷却する方策としては3Dプリンターを使った3D冷却配管 や
熱伝導率が高いアルミ製金型の採用も考えられますが
製品形状で対応したい!という場合には
製品肉厚を変化(薄く)させ、均一に冷却できるようにします。
勿論、肉厚減少により製品剛性は低下します。事前にCAE等で検証を行っておく必要があるといえます。
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