射出成形において製品寸法から成形に必要な型締め力を予測する場合
一般的に製品の[投影面積]×[平均型内圧]で成形に必要な型締め力を計算しています。
しかし、製品の重心がタイバー間隔の中心からオフセットされている場合、型締め力が計算通りに出ていないことがあります。それは下記の数式にある「偏芯補正値」を考慮していないことが要因の1つにあります。
[一般的な成形機のタイバー]
つまり、タイバー間隔の中心から見て製品の重心がどの程度オフセットされているかを上記の計算式に盛り込む必要があります。
偏芯補正値を考慮することでより型締め力を正確に予測することができます。
例えば、製品重心=タイバー間隔の中心であれば100tonの型締め力となりますが
仮に、製品の重心が125mm(タイバー間隔の半分)オフセットされていた場合、型締め力は66.7ton(計算上の2/3)しか出ていないことになります。
このことを知らずに射出成形を行った場合、想定よりも型締め力が足りないためにPLから
バリが発生する要因となってしまいます。
金型設計を行う際には製品の重心がタイバーの中心と同じであることが理想といえます。
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