射出成形は安定且つ迅速に樹脂成形品を得るためのプロセスですが
樹脂の種類や温度で充填➡冷却の成形サイクルが決まるため、量産性を上げるためには
金型に同じ形状のものを複数盛り込む(多数個取り)ことで1成形サイクルあたりに得られる
樹脂成形品を増やすことが出来ます。
金型に複数の製品形状を盛り込む際には配置の仕方やランナー形状を考慮しないと
樹脂充填のバランスが悪くなってしまい不良発生の原因となってしまいます。
製品を配置したとき、ランナーの長さがバラバラだと充填バランスが崩れてしまい、ショート等の要因となります。では一般的に等長ランナーと呼ばれる設定で問題が解決できるかと言われれば、実はバラつきを完全になくすことは出来ません。
その理由として、ランナー自身に太さがあるので外側に配置された製品と内側に配置された製品では樹脂の流動長に差が発生してしまうのです。
樹脂は、マラソンランナーの様に最短ルート(圧力損失が小さい)を流れようとするためです。
そのため、ランナー径を太くするほどバランスが悪くなります。
★同時充填ランナーを設定するには(流動解析する場合)
ランナーの太さや長さを意図的に変更する必要があると言えます。
★同時充填ランナー設計(流動解析しない場合)
流動解析ソフトを持たない場合や、解析が難しい熱硬化性樹脂でも、適用出来るので
有用な方法です。
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