射出成形品は成形性(冷却効率)を考慮して均一な肉厚かつ、2.0mm~1.0mmの間で肉厚を設定するのが一般的です。
しかし、剛性や耐熱性が要求される製品用途では厚肉にせざるを得ない場合もあります。
その場合、金型の冷却効率を如何に良くするかがポイントとなってきます。
金型の冷却効率を上げるには金型の材質を銅材にしたり3D配管にしたり色々ありますが
中でもロジックシールと呼ばれる金型構造はユニークなので今回紹介したく思います。
ロジックシールとは金型押切面の貫通穴を利用して固定側から可動側へ吸引して冷却水を通水するシステムとなります。これはパイプ形状を有した製品に有効な冷却方法と言えます。
ロジックシールでは冷却水を吸引して循環させるので負圧式温調機が必要となります。
一般的な圧送式の温調機に比べイニシャルコストはかかりますが水漏れを防ぐことが出来るほか、冷却配管の自由度が高くなります。
弊社では自動車用ブレーキ部品(バルブボディ)の成形時に厚肉による冷却サイクルの長さと成形不良の発生が課題でしたがロジックシールを用いることで金型の冷却効率を上げ、量産を実現しています
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