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SANKO GOSEI

溶融樹脂粘度測定法の概念

更新日:2022年12月21日

溶融樹脂のせん断粘度を測定することは広く試みられている。いろいろな測定方法があるが、ここでは、射出成形CAEの特に金型内流動に関する流動速度範囲で測定しやすいキャピラリーレオメータの測定を紹介する。


 上記は、キャピラリーレオメータの断面の概念図である。円柱状の穴の空いた細管内に溶融樹脂を流し、距離L間の圧力差を測定し流速Qよりせん断速度を見積もられる事から、流速Qを変化させながら測定することでせん断粘度のせん断速度依存性を測定することが可能。

 これらは、多くの書物で紹介されている内容ではあるが、実際に測定を行う場合には市販のキャピラリーレオメータを使用する事が前提となっている。弊社では、この考え方で射出成形機を用いてせん断粘度を測定するシステムを製作した。この社内製作したせん断粘度測定システムで測定を行っている。この測定結果を用いる事でCAEにおける金型内圧力に関して計算結果と実験結果が良く一致することが確認されている。


 この様な手法を用いてせん断粘度測定をすることで、自社データ(本システムで測定したデータ)は、同一グレード名でソフトウエアに登録されていた樹脂データと比べて大きく圧力の予測精度が向上した。せん断粘度の測定データのみを変更しただけで、それ以外の樹脂物性データは変更していないが大きく改善した。

せん断粘度を測定することは、金型内圧力を予測する上で重要な事と考えられる。

装置の準備も重要であるが、測定方法にも工夫を凝らすことで精度は向上する。


せん断粘度測定システムについてもっと詳しく知りたい!→こちらへどうぞ


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