一般的に、成形品内部に充填材(ガラス繊維など)の配向があると収縮差が発生します
下記に平板で収縮差が発生する例を示します
流れ方向では充填材が流れ方向に揃って配向されるので充填材により収縮が制約されます
逆に流れの直角方向では充填材による制約が少ないので収縮量が大きくなります。
充填材が含まれていない場合は充填材の影響を受けないので収縮差はほぼ発生しません
充填材の配向はゲートの位置や製品形状により決まるので設計で意図的に配向を操作することは困難です。
収縮異方性は樹脂の種類によっても異なります。
上記は結晶性樹脂での場合ですが、非晶性樹脂になるともともとの収縮率が低いこともあり
流れ方向と直角方向で収縮差が発生しづらいです。
収縮量を設計段階で予測したい場合は流動解析による事前予測が必要になります。
また、実成形品で収縮量を把握したい場合は収縮測定平板によるデータ測定も実施します
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