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用語解説:射出成形金型におけるスリーブ突出し構造

更新日:2023年10月26日

私たちの身の回りにあるプラスチック製品の多くはアセンブリ(複数部品の組み合わせ)

により色々な機能を持たせています。

アセンブリに欠かせないのがボス穴の存在。製品の位置決めにもなりますし、はめ込むだけで成り立つ製品もあります。

このようなボス穴を射出成形で成形する場合、成形品の突出しに注意しなくてはなりません

というのは、一般的に使われる突出しピンによる突出しでは

突き出しピンにボス穴が抱き着き、取り出すのが困難となってしまうのです。

無理に取り出そうとすると成形品はまだ温度が高く、柔らかい状態なので

変形や破損の要因になってしまいます。

このようなボス穴を有する製品形状の場合

スリーブピンとセンターピンを使用することが推奨されています。

上記のように2部品から成り、穴の空いたスリーブピンの中をセンターピンが通る

構成になっています。

スリーブピンは突出し板に固定され、センターピンは固定板に固定されます。

こうすることで突出しの際にスリーブピンがボスの外周を突き出すのでピンからボス穴を

引き抜くことができます。

金型設計でスリーブピンを組み込む際は

突き出し量がボス穴を引き抜くのに十分な量であるか?

センターピンの温度上昇による製品のヒケに注意しなくてはなりません。

大型成形品の場合、金型構造によってはスリーブ突出しが実現できない場合もある等

注意しなくてはなりません。

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