インサートを金型内にセットし射出成形と同時に成形を行うインサート成形は
後工程を必要としないため、量産に必要不可欠な成形技術と言えます。
インサート成形を行うにはインサートするカラーやナットの寸法公差を考慮する
必要があります。
例えばカラーの外形がφ12±0.1だった場合・・・
成形金型はカラー外形の一番大きい公差で作っておく必要があります(φ12.1)
何故なら、φ12.0で作ってしまうとカラーがφ12.1の時に入らない可能性があるためです
では、金型をφ12.1で作ったときにφ11.9~12.0のカラーを入れるとどうなるのか?
というと多くの場合、カラー外径の隙間から樹脂が侵入することになります。
この程度ならOKの場合もあれば製品によって見栄えが悪いから…とNGになる場合もあります
しかし、樹脂漏れを除去するとなると結局成形後の工程が増えてしまいます。しかし、インサートを全数検査するとコストも時間もがかかってしまいます。
この場合、我々が提案するのはインサートの天面まで樹脂で覆ってしまうことです。
外周を樹脂で覆うことで外観は綺麗に仕上がります。
仕様上、樹脂で外周を覆うのはNGの場合もありますが特に指示が無い場合はこのような製品形状に変更して頂き量産検討に入ります。
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