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環境剤(離型剤、金型防錆剤、金型洗浄剤、型潤滑剤、製品のふき取り剤)の使用例と注意事項

更新日:5月21日


環境剤(離型剤、金型防錆剤、金型洗浄剤、型潤滑剤、製品のふき取り剤)の画像

射出成形の量産現場で使われる「環境剤」は、品質維持・トラブル防止・金型寿命の延長に直結する重要なアイテムです。それぞれの役割をシンプルに整理します。

■ 離型剤

役割:製品を金型から外しやすくする

  • 金型表面に薄い膜を作り、樹脂の付着を防ぐ

  • 取り出し不良(白化・変形・割れ)を防止

  • スプレー式が主流で、使いすぎると外観不良や塗装不良の原因になる

■ 金型防錆剤

役割:金型のサビ防止

  • 成形停止時や保管時に使用

  • 湿気や結露から金型表面を保護

  • 長期保管用/短期用でタイプが分かれる

  • 成形再開前には除去が必要な場合あり

■ 金型洗浄剤

役割:金型の汚れ除去

  • ガス焼け、ヤニ、離型剤の残渣などを除去

  • 成形不良(外観不良・転写不良)の改善に直結

  • 分解せずに洗浄できるスプレータイプが多い

  • 強力タイプは樹脂や金型材質への影響に注意

■ 型潤滑剤

役割:金型の摺動部をスムーズに動かす

  • エジェクタピンやスライド部の摩耗・焼付き防止

  • 動作不良やカジリ防止

  • 高温環境でも効果を維持する耐熱タイプが使われる

■ 製品のふき取り剤

役割:製品表面の汚れ除去・仕上げ

  • 油分、指紋、離型剤の残りを除去

  • 外観品質の向上(光沢・透明性の改善)

  • 塗装・印刷前処理として重要

  • 速乾性・残渣なしタイプが好まれる


これらの環境剤は適切なタイミングで適切な用途で使用する必要があります。

市場におけるトラブル(クラック)の原因として、成形時に使用する各種環境剤の影響が考えられる。対策として樹脂を侵す環境剤は使用を禁止されている。

特に非結晶性樹脂には注意が必要(PC,ABS,PS等)


当社グループでは使用可能な環境剤の標準書がある。また、客先より指定の有る場合は指示に従わなければならない。

 

適 用

メーカー:品名(グレード)

離型剤

標準使用不可(原則)     ただし、やむを得ず使用の場合は許可を得て下記のものより選択して使用する    


①一般用(シリコンタイプ)  

②二次加工用

(植物油系)

③透明品用

①複合資材(㈱):メタフォームCL1


②複合資材(㈱):メタフォームFS307


②中京化学工業(㈱):ペリコートS6


③複合資材(㈱):メタフォームME

防錆剤

標準           

 ただし添加タイプの難燃ABS、塩ビブレンド難燃ABSの樹脂については、右記の物を使用。部品状態で保管の型では右記の物を使用

山一化学工業(㈱):バリヤガード(気化性一液体タイプ)

 (注1)山一化学工業(㈱):グリーンドライ 

住鉱潤滑剤(㈱):TFP100        

(注2)青葉科学:アオバアンライト   住鉱潤滑剤:TFP100

金型摺動グリース

標準(可塑性)        ただし製品部以外の部品には

右記の物を使用しても可

住鉱潤滑剤(㈱):スミテックF93C    (注3)山一化学工業(㈱):NS1001     ダウコーニング(㈱):モリコートX5-6020 大新加工:PBC            複合資材(㈱):スプレーグリース                 ホワイト

金型洗浄剤

一般用


ガス、やに取り

山一化学工業(㈱):イーオクリーナー  (注4)複合資材:ライトストッパー   DJKリサーチセンター:メタクレール

製品ふき取り

 

山一化学工業(㈱):イーオクリーナー


注1:腐食性ガスを発生する樹脂の防錆剤は、樹脂に影響があるため、成形前にイーオクリーナー等で拭き取る。


注2:防錆剤バリヤガードは気化性防錆剤であるキャビ、コアが閉じた状態では、性能を発揮するが、開放された状態(キャビ、コアを開けたまま放置する場合等)では効果が出ない為、開放状態では気化性防錆剤以外の物を使用し、組み込み時に清掃する。


注3:金型の摺動グリース、スミテック、F93Cは、フッ素系グリースであり、250度以上の高温では、型に付着して光沢が出る可能性がある。外観品のシボ面に付いた場合はふき取りが困難になるのでPL面に使用の場合はごく薄く塗布する。


注4:金型洗浄剤(ガス、やに取り用)は基本性質上樹脂を侵す物である。従って洗浄後イーオクリーナー等の揮発性の高い洗浄剤で拭き取る。


注5:スプレータイプの製品はプロパンガス等で噴霧するため、ダイレクトに製品に吹き付けた場合は上記の製品でも樹脂を少し侵す可能性がある。


注6:離型剤の離型性能と樹脂に対する環境は反比例の関係にあり、型の不具合は型で対応しておくことが重要。量産までに対応しておく


注7:その他環境剤で客先指定がある場合は、その関係を優先して守る


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