金型の温度コントロールは成形品の外観、反り防止、材料の機械的性質の維持
成形サイクルの短縮などの目的で行われるものである。
図1 金型の温度勾配
①温度勾配
図1は金型の温度勾配を示す。(a)は大きな水路に59.83°の水を循環させた場合で
キャビティの表面では60~60.05℃の温度変化異を示すだけである。
一方(b)の水路では45℃の水を循環してもキャビティの表面は53.33℃~60℃の
温度変化を生じる。温度分布としては不適当である。
②伝熱面積の計算
Q:移動熱量(kcal/hr) To:成形品を取り出す時の温度(℃)
hω:冷却溝の境膜伝熱係数(kcal/m2hr℃) d:冷却穴の直径(m)
u:流速(m/sec) ρ:密度(kg/m3) ΔT:金型の冷(熱)媒の平均温度差(℃)
t1:成形材料の溶融温度(℃) Cp:成形材料の比熱(kcal/kg℃)
Sh:毎時のショット数(-) µ:粘度(kg/m,sec) λ:冷媒の熱伝導率(kcal/m.hr.℃)
A:金型の伝熱面積(m2) とすると
Q=Sh・Cp・(t1-t0) hω=λ/d(d・u・ρµ)^0.8×(Cp・µ/λ)^0.3 となり
所要伝熱面積はA=Q/hW・ΔTとなる。
③ヒーターによる温度コントロールの場合
w:必要な熱容量(KW) Cp:比熱(0.115) (kcal/kg℃) G:金型重量(kg) T1:必要温度(℃)
T2:大気温度(℃) H:上昇時間(hr) η:効率(0.2~0.5)とすると
W=Cp・G・(T1-T2)/(860・H・η)
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