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SANKO GOSEI

粉砕機のスプルーランナー目詰まり改善事例の紹介

スプルーランナーの目詰まり問題

弊社の量産工場では、成形後、不要になったランナーは粉砕機に投入し粉砕します。これは嵩を減らすという目的もありますが、粉砕することで樹脂ペレットと混ぜて再度射出成形をすることもでき、リサイクル性を付与することも出来ます。

しかし、成形機から射出されたスプルーランナーが搬送中や粉砕機内で目詰まりを起こすという問題が発生していました。この目詰まりは、生産効率を低下させるだけでなく、段替え作業者に大きな負担をかけていました。目詰まりによるリターンロスや粉砕の別工程実施などの悪影響も報告されています。

成形機とコンベアー、粉砕機のレイアウト

目詰まりの原因と影響

目詰まりを起こしやすいランナー

目詰まりの主な原因は、スプルーランナーの大きさや形状に依存しています。特に長いスプルーランナーや特定の形状を持つものが、搬送時にコンベアーや粉砕機内で引っかかりやすくなります。

これにより、作業者が手動で目詰まりを取り除く必要が生じ、作業効率が低下し、製品の品質も不安定になる可能性があります。


改善策の導入

この問題に対し、弊社の量産工場ではいくつかの改善策を導入しました。


1.ランナーコンベアーの改良:

  コンベアーの側面にアクリル板を装着し、粉塵や異物混入を防止するために蓋を設けま

  した。また、アクリル板の接続部にシームを入れることで、搬送中にスプルーランナー

  が引っかかるのを防止しました。

ランナーコンベアーの改良

2.粉砕機の改善:

  粉砕機には、ハーモ製の粒断機や渡邊製鋼所製の粉砕機を導入し

  スプルーランナーの形状に応じて使い分けることにしました。これにより、目詰まりが

  発生しにくい設計となり、効率的な粉砕が可能となりました。

  今回の目詰まりしやすいランナーは3馬力のものを使用します。

粉砕機の改善

3.スプルーランナーの切断:

  長いスプルーランナーをコンベアーに載せることが困難な場合、ニッパーで2分割に

  切断し、目詰まりを防ぐ対策を実施しました。さらに、強度の高い樹脂に対しては、

  ヒートニッパーを使用して切断する方法も試みました。

スプルーランナーの切断

効果と成果

これらの改善策を実施した結果、スプルーランナーの目詰まり回数が大幅に減少し、生産効率が向上しました。特に、スプルーランナーの切断を導入したことで、100%に近い成功率で目詰まりを解消することができました。さらに、段替えマンの作業負荷も軽減され、作業コストの削減にも寄与しています。


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