大物の射出成形を行う際には通常、多点ゲートにて成形を行いますが
製品形状やゲートの位置によってウエルドラインが発生してしまいます。これはゲート点数が多いほど多くなります。大物成形品が外観部品だった場合、塗装などを行ってもウエルドラインが目立ってしまうため、NGとなります。
とはいえ、ヒート&クールのように金型を昇温➡冷却していたら成形サイクルが非常に長くなり生産性がありません。
そんな時は多点ゲートをリレーゲート設定にしてウエルドラインを消す、あるは目立たせなくすることができます。
通常の多点ゲートでは同時にバルブの開閉を行うので、流動先端同士がぶつかり、ウエルドラインとなってしまいます
そこでバルブの開くタイミングを意図的に遅らせます。
すると最初に流れた樹脂と合流する形で樹脂が流動するのでウエルドラインが無い、あるいは目立たせなくすることができます。
まるでリレー競技のように第一走者が走り終わったタイミングで第二走者が走るように見えることからリレーゲートとも呼ばれています。
製品形状やゲート点数や配置等で上記のように上手くいかない場合も当然あります。
そのような時は事前にCAEnによる流動解析を実施することでウエルドラインの発生個所やバルブの開くタイミングを予測することができます。
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